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モンベルじゃ被るから。カリマーのダウンを選んだら、シルエットの良さと保温性のバランスが絶妙だった。

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目次

はじめに:なぜ「カリマー コンパクトライトダウン」を登山で選んだのか

「モンベルじゃ被る」問題と、カリマーという選択肢

「モンベルのダウン、性能は大好きだけど、とにかく山で被りまくるんだよな…」と感じたことはありませんか。プラズマ1000にアルパインダウン、どれも優秀な名作ですが、テント場で周りを見渡すと同じ色・同じモデルがずらり。街でも「あ、またこのジャケット見た」と déjà vu 状態になりがちです。

そこで目を向けたのが、イギリス発ブランド・カリマーの軽量ダウン。「カリマー コンパクトライトダウン 登山 レビュー」を探している方の多くは、きっと「人とあまり被らない」「でも山で本気で使える」一枚を探しているのではないでしょうか。

この記事では、ウルトラフェザージャケットやネビスダウンジャケットを中心に、実際の山行で使い倒したうえで感じたことをまとめました。サイズ感、保温性、レイヤリングのしやすさ、モンベルや他ブランドとの違いまで、購入前に気になるポイントを率直に掘り下げていきます。

登山用の軽量ダウンといえば、まず名前が挙がるのがモンベルですよね。プラズマ1000やアルパインダウンなど、性能・コスパともに優秀で、山で見かけない日はないと言ってもいいくらいの定番です。

ただ、あまりに定番すぎるがゆえの悩みもあります。「山でも街でも、とにかく人と被る」という問題です。テント場で周りを見渡すと、同じ色・同じモデルの人が何人もいる。街で着ていても、「あ、あのジャケットまた見たな…」となる。機能的には大満足でも、「もう少しだけ、人と違う選択をしたい」という気持ちがムクムク湧いてくるんですよね。

そこで候補に上がってきたのが、イギリス発のアウトドアブランド「カリマー」のコンパクトライトダウンです。具体的なモデル名でいうと、

  • ウルトラフェザージャケット
  • ネビスダウンジャケット

などが、いわゆる「コンパクトに畳めて登山向きな軽量ダウン」の代表格になります。

カリマーは日本ではバックパックのイメージが強いかもしれませんが、もともとは登山・アルパイン向けのウェア開発にも力を入れてきたブランドです。最近は900フィルパワー(FP)クラスの高品質ダウンを使った超軽量ジャケットも増えていて、「実はダウンがかなり優秀」ということは、コアな登山者の間ではよく知られています。

自分も最初は「モンベルの軽量ダウンでいいか」と思っていましたが、

  • 人とあまり被らないブランドがいい
  • でも機能はきちんと“登山用クオリティ”が欲しい
  • 街でも着やすい、細めのきれいなシルエットがうれしい

という条件を整理していくうちに、「これはカリマーを一度試してみるしかないな」と思うようになりました。

結果的に、「モンベルじゃ被るから」という軽い理由で選んだカリマーでしたが、実際に使ってみると、シルエット・保温性・軽さ・携行性の“バランスの良さ”がかなり光る一着でした。

ここからは、「カリマー コンパクトライトダウン 登山 レビュー」を探してこの記事にたどり着いた方に向けて、登山での実使用を踏まえたサイズ感・保温性・他社との比較などを、できるだけ具体的にお伝えしていきます。


登山で使う「コンパクトライトダウン」に求めるもの

先に、登山用のコンパクトライトダウンに、自分が何を求めていたかを整理しておきます。ここがカリマーの評価軸にもなるので、購入を検討している方は、自分の希望条件と照らし合わせながら読んでみてください。

携行保温着としての軽さ&コンパクトさ

まず絶対条件だったのが、「ザックに常備しておける軽さとコンパクトさ」です。最近の登山スタイルは、

  • 行動中は薄手のベースレイヤー+ソフトシェル
  • 休憩時や稜線で風が出たときに、サッとダウンを羽織る

という“携行保温着”のレイヤリングが主流になっています。

なので、

  • 気温が読めない山行のときでも、とりあえずザックに突っ込んでおける
  • 重さが負担にならない

というのは、個人的に最重要ポイントでした。

カリマーのウルトラフェザージャケットは、200g前後という超軽量クラス。収納サイズも拳〜ハンドボール大くらいに収まるので、サイドポケットや雨蓋にも余裕で入ります。この時点で、「携行保温着」としての条件はかなりクリアです。

レイヤリング前提のシルエットと機能

次に大事なのが、「レイヤリング前提の設計」です。山で使うダウンは、街着のような“単体完結アウター”ではなく、

  • ベースレイヤーやフリースの上に着る
  • さらにその上からハードシェルを羽織る

という“中間着(インサレーション)”としての役割がメインになります。ここで求められるのは、

  • かさばらず、シェルの下でもゴワつかない
  • でも動きを妨げない、ほどよいゆとり
  • フロントジップやフード周りが、他のウェアと干渉しにくい設計

といった、細かい部分での配慮です。

カリマーのコンパクトライトダウンは、ダブルジップや斜めジッパー、スナップボタンなど、まさに「レイヤリング時のストレスを減らすため」に作られたディテールが随所に見られます。これは山で実際に着たり脱いだりを繰り返すと、そのありがたみがよく分かります。

“やりすぎない”保温性

もうひとつ意識していたのが、「保温性の高さ」よりも「オーバースペックにならないこと」です。900FPクラスの高品質ダウンとなると、どうしても厳冬期向けの“ガチ”な仕様が頭に浮かびますが、実際には

  • 夏〜秋の高山(3000m級)
  • 冬でも低山〜里山のハイキング
  • 街での冬の普段着

こういったシーンで使うことがほとんどです。そんなにガチガチの極地仕様はいりません。その代わり、

  • 軽量化と保温性のバランス
  • 行動中に着たままでもオーバーヒートしにくいか
  • シェルとの組み合わせで、真冬登山までカバーできるか

といった“幅の広さ”を重視しました。

結論として、カリマーのコンパクトライトダウンは、この「ちょっと寒いときに足りない一枚」「持っておくと安心な一枚」として、本当にちょうどいいポジションを取ってくれています。


カリマー コンパクトライトダウンのスペックと特徴

ここからは、カリマーの代表的なコンパクトライトダウン(とくにウルトラフェザージャケットやネビスダウンジャケットをイメージしつつ)について、スペック面を整理していきます。

900フィルパワーの高品質ダウン

まず特筆すべきは、フィルパワー(FP)の高さです。代表モデルであるウルトラフェザージャケットは、900FPのダウンを採用しています。

  • 一般的なアウトドア用ダウン:600〜700FP
  • 高品質ダウンの目安:800FP前後
  • カリマー ウルトラフェザー:900FPクラス

このクラスになると、同じ重量でも得られる保温力が一段上がり、結果として「軽くて薄いのに暖かい」という、“ライトダウンに求める理想形”にかなり近づきます。


メリットとデメリットを正直レビュー

カリマー コンパクトライトダウンの良かった点

シルエットの良さ

モンベルやノースフェイスのダウンって、機能は間違いないけれど、人と被りやすかったり、シルエットがやや「実用品寄り」に感じることがありませんか。
その点、カリマーのコンパクトライトダウン(ここではウルトラフェザージャケットやネビスダウンなど、登山向けの軽量ダウン全般を指します)は、シルエットのバランスがとても絶妙だと感じました。

まず「細すぎないのに、野暮ったくない」ラインです。登山ウェアにありがちな、胴体がストンと落ちるボックス型ではなく、ほんのりウエストシェイプが入っていて、前から見たときも横から見たときも、輪郭がすっきりしています。とはいえタウン用ブランドのような極端なタイトフィットではなく、「中にフリース一枚は着込めるゆとり」は確保されているので、登山用としても現実的なシルエットです。

肩周りや腕周りも、必要以上にモコモコさせていないので、レインシェルを上から重ねてもゴワつきにくいです。アルパインジャケットの中に着込んだときでも、胸元がパンパンにならず、行動中の腕振りを邪魔しないのは大きなメリットだと感じました。

特にウルトラフェザージャケットのようなモデルは、ダウン量を抑えつつ900FPの高品質ダウンを使っているおかげで、「着太りしない暖かさ」を実現しています。モンベルの一部モデルだと、「暖かいけど、もう少しボリューム抑えられたら…」と感じることもあるのですが、カリマーはその中間点をうまく突いてきている印象です。

また、デザインの主張が強すぎないのもポイントです。ロゴが控えめで、カラーも落ち着いたトーンが多いので、登山だけでなく街着としても合わせやすいです。細めのパンツに合わせれば、タウンユースでも「いかにも山ウェア」になりすぎず、ちょっとした外出や通勤でも違和感がありません。

実際に着ていて感じるのは、「鏡を見たときに、あ、これちょうどいいな」と素直に思えるバランス。山での機能性を損なわない範囲で、しっかり“映え”も意識したシルエットになっていると感じます。

保温性と軽量性のバランス

カリマーのコンパクトライトダウンの一番の売りは、「900フィルパワー前後の高品質ダウン×軽量設計」です。ウルトラフェザージャケットのクラスになると、重さは約200g前後と超軽量。それでいて、夏の高山(休憩時やテント場)、秋〜初冬の低山、冬の里山やタウンユースなら、これ一枚で十分と感じる保温力があります。

登山で一番ありがたく感じるのは、「ザックの中で邪魔にならない」ことです。拳大〜ハンドボール程度まで小さく収納できるので、いつものレイン上下・フリース・防寒着…とギアが増えるテント泊装備でも、ダウンだけはほとんど重量も容量も気になりません。「とりあえずザックに突っ込んでおこう」がしやすいので、結果的に山行の安心感がかなり増します。

実際の保温感としては、

  • 風の弱い秋の稜線:行動中はベース+薄手のフリース、休憩中にカリマーのダウンを羽織れば快適
  • 冬の低山:行動中はシェルの下に中間着として、休憩時は上からさらに羽織るか、ベース+ダウン+シェルで対応
  • 夏の北アルプスのテント泊:夜間・早朝のテント場でちょうどいい「一枚」

という使い方が中心になります。

900FPクラスのダウンはロフト(ふくらみ)が大きく、同じ重量でも“暖かさの感じ方”が一段違います。袖を通した瞬間に、じんわりと体温がダウンに反射して戻ってくるような、あの独特の暖かさがしっかりあります。

一方で、真冬の厳冬期登山(マイナス10度以下での長時間ビバークや、強風下の稜線行動)をこれ一枚でまかなうのはさすがに役不足です。そうした環境では、よりヘビーなダウンジャケットか、厚手の化繊インサレーションと組み合わせるのが現実的です。

あくまで「携行性と動きやすさを優先した中軽量クラスの保温着」として見たときに、カリマーのライトダウンは非常に優秀だと言えます。「歩いているときはシェルの下の中間着」「止まったらさっと羽織る防寒着」という二役をこなしてくれるので、レイヤリングの自由度も高く、結果として装備全体の重量も抑えやすくなります。

コストパフォーマンス

カリマーのダウンは、同じフィルパワー帯の海外ブランドと比べると、価格がかなり抑えめです。900FPクラスで、定価ベースでも3万円前後から、セールになれば2万円台半ば〜後半で手に入ることもあります。一方、アークテリクスやパタゴニアの同等クラスのダウンになると、4〜5万円台に突入します。

モンベルと比べると価格差はそこまで大きくありませんが、

  • モンベル:実用性&性能重視で、やや「山道具感」が強い
  • カリマー:山で使える性能を保ちつつ、シルエットやデザインにも振ったバランス型

というイメージで、そこに価格がほぼ横並び〜やや安めという立ち位置なので、コストパフォーマンスはかなり高い部類に入ると感じます。

また、表地にパーテックス・カンタム エコなどの軽量かつ耐久性のある素材を使っていながら、価格を抑えられているのもポイントです。他ブランドだと「パーテックス採用=高級ラインでお値段もしっかり高い」ということも多いのですが、カリマーは“日常的にガンガン使える価格帯”に落とし込んでくれています。

この価格で、

  • 900FPクラスの高品質ダウン
  • 200g前後の軽量性
  • コンパクト収納
  • 登山に配慮したディテール(ダブルジップ、スナップボタンなど)

といった要素が揃っているので、総合的な満足度はかなり高いと感じています。

モンベルの安心感は捨てがたいけれど、「テント場でまわりを見渡すと同じダウンだらけ」というモヤモヤを抱えたことがあるなら、カリマーの軽量ダウンはちょうどいい選択肢だと感じました。900FPクラスの高品質ダウンを使いながら、200g前後の軽さと手のひらサイズの収納性を両立。山での“携行保温着”として素直に頼りになります。

なかでも印象に残ったのはシルエットのバランスです。フリースの上から着込める適度なゆとりを保ちながら、着太りしにくいラインで、山でも街でもすっきり見えます。ロゴや配色も控えめで、普段着としても自然に使えるのはうれしいポイントでした。

一方で、厳冬期のガチな雪山を一本でこなすようなヘビー用途には向きません。ただ、夏〜秋の高山、冬の低山や街までを幅広くカバーする一枚を探しているなら、「人と被りにくくて、ちゃんと山で使えるダウン」として、カリマーはかなり有力候補だと思います。モンベル一辺倒から一歩踏み出したいときの“次の一着”として、検討する価値は大いにあるはずです。

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