「エレコムのスマホストラップを付けたら、岩場での“ヒヤッ”がほぼ消えた」というのが、この記事のいちばん伝えたい結論です。
とくに、
- 岩場の鎖場でスマホを取り出すたびに「落としそう…」と冷や汗をかいていた人
- 写真を撮るか、安全を優先するかで毎回モヤモヤしていた人
- 高価なアウトドア専用ギアまではいらないけれど、最低限“安心できる落下防止”は欲しい人
には、エレコムのスマホストラップはかなりコスパのいい選択肢になります。
この記事では、実際に「岩場でスマホを落としそうになった経験」から、エレコムのスマホストラップに替えることでどれだけ登山中の安心感が変わったかを、かなりリアル寄りにレビューしていきます。
あわせて、
- エレコムのスマホストラップの基本仕様・技術的な特徴
- 登山・ハイキングでの実用性(メリット・デメリット)
- 同価格帯のストラップとの比較ポイント
- 向いている登山スタイル/向いていない使い方
といった部分も、ユーザー目線で解説します。
「エレコム スマホストラップ 登山 レビュー」というキーワードで情報を探している方が、
- 買うかどうか
- どのモデルにするか
- どう使えば安全性が上がるか
まで、具体的に判断できるような内容を目指しています。
この商品が刺さるのは、だいたい次のような方かなと思います。
- スマホをカメラ代わりに使う登山者
- 一眼やコンデジは持たず、スマホで写真・動画を撮りまくる
- 岩稜や鎖場でもつい写真を撮りたくなる
- スマホをナビやログ取りに使う人
- ヤマレコ・YAMAP・ジオグラフィカなどの登山アプリを常用
- 頻繁にスマホを確認するので、出し入れのたびに落としそうで怖い
- 高級なアウトドア専用ギアより、コスパ重視な人
- Peak Designなどの高価なストラップは予算オーバー
- とはいえ、ノーブランドの激安品はちょっと不安
- 過去に「落としそう」「落とした」トラブルがある人
- 岩場やガレ場でスマホを滑らせてヒヤッとした経験がある
- 実際に落として画面を割った、谷に落ちて回収不能になったなど
逆に、
- 本格アルパインやクライミングでザイルやプロテクション優先の方
- すでに高価なクイックリリース付きギアを揃えていて、不満がない方
には、「乗り換え必須」とまでは言いません。ただしサブ機や家族用として、エレコムのスマホストラップを検討する価値はあると思います。
岩場でスマホを落としそうになった「ヒヤッ」と、エレコム導入後の変化
実体験レビュー:導入前に感じていた3つの不安
まずは、エレコムのスマホストラップに替える前に、どんな「ヒヤッ」を抱えていたのかを整理しておきます。
登山中、スマホをむき出しでポケットに入れていた頃の不安は、大きく分けて3つありました。
1. 鎖場・岩場での「片手スマホ」が怖すぎる
いちばんヒヤッとしたのは、鎖場で立ち止まって写真を撮ったときでした。
- 片手で鎖をつかみ、もう片方の手でスマホを操作
- 体はなんとか安定しているけれど、足元はガレ場
- レンズを拭こうとしてスマホを持ち替えた瞬間、指がすべって「おっと…!」
このとき、
「もし今、スマホが落ちていたら」
と想像しただけで、背筋がゾッとしました。
- 岩に当たれば一発で画面割れ
- 下まで転がり落ちたら回収はほぼ不可能
- ナビも地図も緊急連絡手段も、一気に失う
命に直結するレベルではないにせよ、行動計画が一気に崩壊するリスクがあります。
それ以来、岩場でスマホを出すたびに、
- 「今はやめておこうか…」と写真を諦めるか
- 「落とさないように…」と変な力が入ってしまう
というストレスを抱えるようになりました。
2. サイドポケット収納の「落下しそう感」
次に怖かったのが、パンツやザックのサイドポケットにスマホを入れているときの不安です。
- 岩に腰を擦ったり、鎖をまたいだとき
- 段差をまたいで大きく足を上げたとき
ポケットが浅かったり、スマホが大きめだと、
「今、縁ギリギリに引っかかってるのでは…?」
という怖さがあります。
実際、下山後に
- 「あれ?ポケットのチャック開けっ放しだった…」
- 「よくこれで落ちなかったな…」
と冷や汗をかくこともありました。
3. スマホを出すたびに「手がふさがる」ストレス
もう一つ地味にストレスだったのが、スマホを出している間、完全に片手がふさがることです。
- GPSアプリで現在地を確認
- 高度計をチラ見
- 写真を数枚撮影
このたびに、
「ザックにしまう → また出す」
「ポケットに押し込む → また取り出す」
を繰り返すと、だんだん面倒になってきます。
結果的に、
- ルート確認が面倒で、確認頻度が減る
- 疲れてくると「まあ大丈夫でしょ」と確認をサボりがちになる
という、地味に危ない状況を生みやすくなっていました。
この「落としそうで怖い」と「出すのが面倒くさい」が合体して、
「スマホをうまく使いこなせていない感」
が常につきまとっていたのが、エレコム導入前の状態です。
エレコムのスマホストラップに替えてまず驚いたこと
そこで導入したのが、エレコムの2点吊りタイプのスマホストラップ(代表例:クリップストラップ P-STCP50BK 系)です。[1]
価格帯としては1,000円前後。いわゆる「格安」と呼べる部類ですが、登山で使い始めてすぐに、いくつかの変化を実感しました。
1. 2点吊り+ネックストラップで「ぶらつかない・落ちない」の安心感
まず一番驚いたのが、2点吊り構造による安定感です。
エレコムのストラップは、
- スマホケースの中に「挟み込みプレート」や「ホルダー」を入れ
- 上下2か所でストラップに接続
する「2点吊り」タイプのモデルが多く、これが登山ではとても効きます。[1]
この2点吊りのおかげで、
- 歩行中もスマホが体の中央に安定してぶら下がる
- 一歩ごとにスマホが暴れて岩やザックにガンガン当たらない
- ちょっとした前傾姿勢でもスマホが変な方向に回り込まない
といった「安心できる揺れ方」になります。
さらに、
- 首から下げつつ
- 必要に応じてザックのチェストストラップやショルダーベルトにカラビナで軽く固定
といった使い方をすると、
- 鎖場で前傾しても、スマホがぶら〜んと谷側に落ちていかない
- 体の近くで“ピタッ”と収まる
ので、心理的な不安がかなり軽減されました。
「最悪、手を滑らせても首からぶら下がっている」という保険がかかっていることで、
岩場での「片手スマホ」への抵抗感も、かなり和らぎます。
2. ナイロン素材+しっかり縫製で「この値段にしてはタフ」
次に感じたのが、耐久性のわりに価格が安いという点です。
エレコムのスマホストラップは、
- メインのストラップ部分はナイロンやポリエステル素材
- 接続部には金属や樹脂パーツを使用
- 縫い目もしっかりしていて、ほつれが出にくい
という、いわば「必要十分なアウトドア仕様」です。[1]
もちろん、本格クライミングギアのような“命を預ける”レベルの強度ではありませんが、
- 日帰り〜テント泊程度の一般登山
- 低山〜中級レベルの岩場・鎖場
といった用途なら、数シーズン使っても不安を感じないクオリティでした。
実際に、
- 岩に擦れる
- ザックにひっかかる
- 汗や雨に濡れる
といった状況を繰り返しても、
「縫い目が解けてきた」「カラビナ部分が割れた」といった致命傷は、少なくとも私の個体では起きていません。
口コミでも、
- 「この価格でここまで丈夫なら十分」
- 「何回か山に持って行ったが、壊れる気配はない」
といった“耐久性への肯定的な評価”が多く見られます。[1][9]
3. スマホの「出し入れ」ではなく「そのまま使う」スタイルに変化
実際の登山でいちばん大きかった変化は、
「スマホをしまう/取り出す」という動作が、ほぼ消えたことです。
エレコムのストラップを付けてからは、
- 基本は首からぶら下げたまま
- 使うときは胸元のスマホをスッと手に取るだけ
- 使い終わったら、手を離せばストラップでストンと元の位置に戻る
というスタイルになりました。
これによって、
- ポケットのファスナーを開ける
- ザックのチェストポケットを探る
- しまい忘れて落下…という心配をする
といった、細かいストレスが一気になくなります。
特に良かったのが、こんなシーンです。
- ガスで視界が悪くなってきたときの“こまめな現在地確認”
- 分岐で「こっちの踏み跡、正解か?」と迷ったときの地図チェック
- いい景色が出た瞬間の「今すぐ撮りたい!」というとき
これらの場面で、
- 「わざわざザックを下ろして、ポケットを探って…」という作業をせず
- 文字通り“手を伸ばすだけ”でスマホにアクセスできる
ようになったので、スマホを「面倒くさい道具」から「気軽に使える相棒」へと再定義できた感覚があります。
4. 「落としたら終わり」から「落としても大丈夫」へ、メンタルが変わる
エレコムのスマホストラップを使い始めて、行動中のメンタルも変わりました。
ストラップ導入前までは、
- 「スマホを出している間は、とにかく落とさないよう集中」
- 「写真を撮る=リスクを取る」という感覚
がありました。
ストラップ導入後は、
- 「もし手を滑らせても、ストラップで止まる」
- 「きちんと首にかかっている限り、“致命的な落下”はまずない」
という安心感がベースラインになります。
その結果、
- 写真を撮るときに余計な力が入らない
- ルート確認のためのスマホ操作に、集中しやすくなる
- 「今ここでスマホを出すべきか?」という迷いが減る
といった、安全面にもじわじわ効いてくる効果がありました。
実際、「安全に関する判断」に十分な余裕がある状態で行動できるのは、登山全体の質をかなり上げてくれます。
5. 「エレコムで十分」と思えた理由:価格と機能のバランス
スマホストラップ界隈には、
- カメラ用ブランドの高級ストラップ(Peak Designなど)[2]
- アウトドア専用のタフなモデル
などもありますが、結論としては、一般登山ならエレコムで十分という印象です。
その理由は、
- 価格が手頃(1,000円前後)
- 2点吊り構造で登山にも使える安定性
- ナイロン素材&しっかり縫製で耐久性も必要十分
- 国内大手メーカーで、品質のバラつきが少ない
といった「バランスの良さ」にあります。[1]
高級ブランドのような、
- クイックリリースのアンカーリンクス構造[2]
- カメラボディ並みの耐荷重
まではありませんが、
“スマホ”という軽量機器を山で守るには、必要な機能はひと通り押さえているというのが正直な感想です。
6. もちろん弱点もある:登山で感じたデメリット
いいことばかり書いても参考にならないので、登山で使っていて感じた「エレコムならではの弱点」も挙げておきます。
- クイックリリース機構はほぼない
- 高級ストラップにあるような「ワンタッチで脱着」という機構は、基本的に非搭載です。[2]
- 三脚撮影や、自撮り棒に頻繁に付け替える人には少し面倒かもしれません
- 防水性や極端な耐候性は“専用品”に劣る
- ストラップ自体はナイロンで水には強いものの、完全防水仕様ではありません
- 海外遠征や、極寒雪山など「過酷すぎる環境」では、より専用性の高いギアの方が安心です。[5][6]
- 細めのストラップは長時間だと首に食い込むことも
- 薄着の季節に、細いネックストラップを直接首にかけていると、長時間で若干の違和感が出ることがあります
- 心配な方は、やや幅広のモデルやパッド付きのものを選ぶと楽になります
- デザインは「機能寄り」で、おしゃれ用途には地味
- 黒やグレーなど、無難で機能的なデザインが多め
- いわゆる“見せるおしゃれストラップ”を探している人には、少し物足りないかもしれません
とはいえ、これらの弱点は、
- 一般的な登山・ハイキングで
- 安心してスマホを持ち歩く
という目的においては、致命的な欠点にはなりにくいと感じています。
7. どんな人に「エレコムのスマホストラップ登山レビュー的におすすめ」か
ここまでの内容を踏まえて、「エレコム スマホストラップ 登山 レビュー」としておすすめしやすいのは、次のような人です。
- 日帰り〜1泊程度の一般登山・ハイキングが中心
- スマホをメインカメラとしてガンガン使いたい
- ときどき鎖場や岩場も行くが、本格クライミングまではやらない
- ストラップにそこまで大きな予算はかけたくない
- でも「ノーブランド激安品で失敗」は避けたい
逆に、こんな人には他社の高耐久モデルも検討してほしいです。
- 厳冬期の雪山、海外の高所登山など、過酷な環境がメイン
- アクションカメラ並みのタフさをスマホにも求めている
- 頻繁にクイックリリースで付け外ししたい撮影スタイル
8. まとめ:岩場の「ヒヤッ」を消したのは、高級ギアではなく“ちゃんとした格安品”
最終的に、岩場での「ヒヤッ」をほぼ消してくれたのは、
高級ブランドでも、ゴツゴツの専用ギアでもなく、エレコムの“ちゃんとした格安スマホストラップ”でした。
- 2点吊りで安定
- ナイロン素材でタフ
- 首から下げて“そのまま使う”運用ができる
- コスパが良いので、家族分やサブ機用にも揃えやすい
このあたりが揃っているおかげで、
- 岩場や鎖場での「落としたらどうしよう…」というメンタルコスト
- スマホの出し入れにかかる小さなストレス
が、まとめて消えていきました。
「エレコム スマホストラップ 登山 レビュー」という観点で言えば、
“登山の安心感を、劇的に底上げしてくれる割に、値段はかなり控えめ”なアイテムだと感じています。
岩場での「ヒヤッ」を減らしたい方は、
まずはエレコムの2点吊りスマホストラップから試してみるのが、失敗の少ない選び方だと思います。
どの登山スタイルに向いている?シーン別おすすめ度
エレコムのスマホストラップは「安くてそこそこ丈夫」なだけのアイテムと思われがちですが、実際に山で使ってみると、登山スタイルによって相性がかなり変わります。
ここでは、実際の口コミや登山者の使用感を踏まえながら、「エレコム スマホストラップ 登山 レビュー」を探している方に向けて、シーン別のおすすめ度を整理していきます。
日帰り低山・里山ハイクでの相性
日帰りの低山や里山ハイキングは、エレコムのスマホストラップと最も相性の良いシーンです。
軽さと気軽さがそのままメリットになる
里山ハイクでは、大げさなギアよりも「軽くてシンプルで、でも最低限は安心できる」装備が使いやすいです。エレコムのストラップは、ナイロンやポリエステル系の軽量素材を採用したモデルが多く、首掛け・肩掛けしても負担を感じにくいのが特徴です。
とくに2点吊りタイプのモデル(たとえばクリップタイプのP-STCP50シリーズなど)は、スマホを上下2か所で支える構造になっているため、歩いていてもスマホが大きくブレにくく、胸の前で安定してくれます。
その結果、ちょっとした段差でつまずいたり、木の根に足を取られて「うわっ」となった瞬間でも、スマホだけがすっ飛んでいく…というリスクをかなり減らせます。
「ちょっとしたヒヤッ」が減るシーン
低山・里山ハイクでありがちな「ヒヤッ」とする場面は、じつは小さなミスの積み重ねです。
- 展望台でスマホを片手持ちで撮影しているときに風が吹く
- 木段の昇り降りでバランスを崩す
- 急に現れた野鳥や景色を慌てて撮ろうとして、握りが甘くなる
こうしたシーンで、ストラップに通してあるだけで心理的な安心感がぐっと増します。実際のレビューでも、「写メを撮るときに安心」「思った以上に落下防止の安心感がある」といった声が多く見られます。
里山ハイクとの相性が高い理由
- 価格と気軽さ
2,000〜3,000円クラスの本格アウトドアギアと比べると、エレコムの商品は手に取りやすい価格帯です。「まずは試してみる」感覚で導入しやすく、週末の里山歩き用に1本持っておくと便利です。 - 過酷すぎない環境での耐久性は十分
岩をガシガシ登るようなシーンより、整備された登山道や遊歩道中心の山歩きなら、ナイロンストラップ+プラスチック系パーツのエレコム製で必要十分な耐久性があります。 - 写真撮影との相性が良い
さっと胸元からスマホを持ち上げて撮影、手を離せばストンと戻るだけ。ポケット出し入れの手間がないぶん、「この景色撮ろうかな」というハードルがぐっと下がります。
低山・里山メインでの山歩きが多い方にとって、エレコムのスマホストラップは「コスパも実用性もかなり高い選択肢」といえます。
アルプス級・岩稜帯を歩く登山者にとっての価値
次に、北アルプスや八ヶ岳など、岩稜帯を含む本格的な山域での使用を考えてみましょう。このレベルになると、「安ければいい」では済まなくなり、落下=スマホ紛失がそのまま「地図もGPSもカメラも失う」リスクにつながります。
岩場でこそ「2点吊り+安定性」が効く
エレコムのストラップの中でも、登山者からの評価が高いのは2点吊りの安定タイプです。
クリップでスマホケースに固定するタイプは、横からの力や揺れにもそこそこ強く、胸の前やショルダーベルト付近に収まるように調節すれば、岩場でしゃがんだり、簡単な三点確保をするときにも邪魔になりにくいです。
岩稜帯では、以下のような状況でストラップのありがたみを実感しやすくなります。
- 稜線で強風にあおられながら写真を撮る
- 岩の上でバランスを取りながら、GPSや地図アプリを確認する
- 片手が岩に添えられた状態で、もう片方の手だけでスマホを扱う
このようなとき、手からスマホが滑り落ちてもストラップが命綱になってくれます。実際の口コミでも「とにかく壊れにくい」「岩場でも安心してぶら下げていられる」という声があり、価格に対しての信頼度は高めです。
とはいえ「エレコム=専用登山ギア」ではない点に注意
一方で、アルプス級の環境は、雨・強風・岩への擦れ・紫外線など、ストラップにとってもかなり過酷です。
- 防水・耐候性は専門のアウトドアギアには及ばない
- 金属パーツや縫製は「日常〜ライトアウトドア」レベルが前提
- 長期的に見ると、岩との擦れやザックとの干渉で劣化は進む
登山用に特化したギアと比べると、どうしても素材・作り込みの面では差があります。そのため、「単独で命を預ける道具」ではなく、「スマホ落下リスクをかなり下げる保険」くらいの位置づけで考えておくとバランスが良いです。
アルプス・岩稜帯で使うなら、こんな工夫がおすすめ
- スマホケースとの組み合わせを強化する
ストラップホール付きのしっかりしたケースや、ゼロショック系の耐衝撃ケースと併用すると、ストラップの弱点を補えます。ケース側の耐久性が上がるだけで、全体の安心感は大きく変わります。 - 取り付け部をこまめにチェックする
岩に擦れやすい位置に付けていると、パーツが傷んでいないか、ナスカンの開閉部が緩んでいないかなど、休憩のたびに軽く点検しておくと安心です。 - ザックのショルダーハーネスと組み合わせる
首から下げっぱなしにするより、ザックのショルダーハーネスにストラップを通す、あるいはカラビナと組み合わせて位置を固定することで、ブラブラしにくくなり、岩にぶつかるリスクを減らせます。
総合すると、「本格アルプス・岩稜帯でも“うまく使えばアリ”」という評価です。専用の高価な山ギアでなくても、正しい位置と使い方を意識すれば、エレコムのスマホストラップは十分戦力になります。
トレイルランニング・ファストパッキングでの使い勝手
トレイルランニングやファストパッキングは、歩き主体の登山とはまた違う要求があります。スピードを重視しつつ、ナビやログ取りのためにスマホを頻繁に扱うスタイルです。
「軽量+揺れにくさ」がポイント
エレコムのスマホストラップは、そもそも日常使いも想定されているため、ストラップ自体は軽量なものが多いです。これはトレイルラン・ファストパッキングにおいて大きなメリットになります。
ただし、走るという動作が加わると、
- スマホが胸元で大きくバウンドする
- 体に当たる振動がストレスになる
- ストラップの付け根に常に負荷がかかる
といった問題も出てきます。
2点吊りでスマホが横向き・縦向きに安定するタイプであれば、走ってもブレをかなり抑えられますが、完全に「走行専用設計」のトレランベストやスマホポケットほどのフィット感は期待しにくいです。
こんな使い方なら相性が良い
トレイルラン・ファストパッキングでエレコムのスマホストラップを生かせるのは、次のようなパターンです。
- 「走る区間」と「歩く区間」が混在するスタイル
常に全力で走り続けるレース志向ではなく、上りは歩き、フラットと下りだけ軽くジョグ、といった山行スタイルなら、ストラップの揺れもそこまで気にならないことがあります。 - ナビ確認の頻度が高い人
分岐や林道が多いコースで、地図アプリやGPSを頻繁にチェックする場合、ポケットからの出し入れよりも、ストラップで胸元にぶら下げておくほうが圧倒的に楽です。
片手でさっと持ち上げて確認し、離せば戻るので、立ち止まる時間を短縮できます。 - 短時間のトレラン・ライトファストパッキング
ロングレースや長期縦走に比べると、数時間〜1日の短めの山行ならば、ストラップの耐久性も十分持ちこたえます。天候が安定している日なら、防水性の弱さもそこまで問題にはなりません。
本格トレイルラン的な目線での注意点
一方で、純粋なトレイルランナー目線で見ると、いくつかの弱点もはっきりしています。
- ランニング時の揺れをゼロにはできない
- 汗でストラップが濡れたときの快適性は、専用ベストに劣る
- 粘着式ホルダータイプだと、長時間の振動で剥がれリスクが上がる
そのため、「レース本番のメイン装備」としてよりは、練習やライトなトレラン、ファストハイク寄りの行動で使うサブ的なポジションとして活用するのがおすすめです。
カメラストラップとの併用パターン
一眼レフやミラーレスカメラを首から下げて山に入る方にとって、「カメラストラップ+スマホストラップ」の組み合わせは、便利な一方でごちゃつきやすい難しいテーマです。
エレコムのスマホストラップは、こうした「カメラとの2台持ち」にも相性がいいポイントがあります。
役割を分けると、両方がラクになる
カメラとスマホの役割をはっきり分けておくと、ストラップ運用がしやすくなります。
- カメラ:じっくり撮りたい風景や山頂写真、被写体を決めた撮影
- スマホ:メモ的な写真、ルート記録、現在地確認、SNS用の軽いショット
このように役割分担しておくと、「すぐ取り出したいのはスマホ」「構えて撮りたいのはカメラ」と整理され、ストラップの位置も決めやすくなります。
カメラストラップと干渉しない付け方のコツ
カメラを首からかける場合、スマホストラップまで首元に集中させると、ストラップ同士が絡んだり、首への負担が増えたりします。そこで、エレコムのスマホストラップは、次のような使い方が相性良好です。
- スマホは斜め掛け(ショルダー)、カメラは首掛け
カメラストラップは首元で短め、スマホストラップは肩から斜め掛けして腰〜腹部あたりにスマホがくるように調節します。
こうすることで、カメラは胸前の高い位置、スマホは少し下の位置で干渉しにくくなります。 - カメラはショルダーハーネス固定、スマホは首or斜め掛け
カメラ用のピークデザイン系アンカーリンクスや、ザックのショルダーハーネス用ホルダーを使って、カメラを肩固定にしている人は、逆にスマホを首掛けのエレコムストラップに任せるパターンもあります。
この場合、左右のバランスを取りやすく、両方のデバイスに素早くアクセスできます。 - カメラ+スマホ+ポーチの三位一体運用
スマホをストラップで下げつつ、天候が悪くなったら小さな防水ポーチにしまう、という使い方も現実的です。エレコムのストラップはシンプル構造が多いので、ポーチのループに通すなどのアレンジも容易です。
エレコムのスマホストラップが「サブカメラ」として機能する
カメラ撮影中に、地形図アプリや天気アプリを確認したいタイミングは意外と多いです。そんなとき、
- 「カメラを胸の前にぶら下げたまま」
- 「スマホだけを胸元からスッと持ち上げて確認」
という動作ができると、カメラとスマホの両方を落とすリスクを減らせます。
エレコムのストラップは、カメラストラップほどゴツくないぶん、他のギアと干渉しにくく、“サブカメラ(スマホ)”を邪魔にならない位置に置いておけるのが強みです。
シーン別に見た「エレコム スマホストラップ 登山 レビュー」のまとめ的な視点
ここまで、登山スタイルごとにエレコムのスマホストラップの相性を見てきました。総合的な印象を整理すると、次のようになります。
- 日帰り低山・里山ハイク
→ ベストマッチ。価格・軽さ・安心感のバランスが非常に良く、「まずはストラップ習慣をつけたい」人にもおすすめしやすい領域です。 - アルプス級・岩稜帯
→ 使い方次第で十分戦力。専用登山ギアほどのタフさはないものの、2点吊り設計やしっかりした素材のおかげで、「スマホをむき出しで持つより圧倒的に安全」という評価ができます。 - トレイルランニング・ファストパッキング
→ ライトな山行や練習用途ならアリ。本格レース用というより、スピードハイク・ファストハイク寄りの使い方で、ナビ確認のしやすさを重視する人には便利です。 - カメラストラップとの併用
→ 役割分担と掛け方を工夫すれば、かなり快適。カメラ+スマホの2台体制でも、ストラップ2本が過度に干渉しないようなセッティングが組みやすいのがポイントです。
「登山用ストラップは高いし、まずは気軽なものから試したい」「岩場や鎖場でスマホを何度も落としそうになって不安」という方にとって、エレコムのスマホストラップは、“ヒヤッ”を大幅に減らしつつ、コストを抑えた導入アイテムとしてかなり有力な選択肢になってくれます。
あとは、ご自身の登山スタイル(日帰り中心か、縦走もするのか、走るのか、カメラを持つのか)を振り返りながら、「どの位置にスマホを置きたいか」「どれくらい落下リスクを減らしたいか」を具体的にイメージして選んでいくのがおすすめです。
エレコムのスマホストラップを導入してみて感じたのは、「高級ブランドじゃなくても、岩場のヒヤッと感はここまで減るんだ」ということでした。2点吊りで胸元におさまる構造と、ナイロンストラップのほどよいタフさのおかげで、鎖場やガレ場でも「落としたら終わりだ…」という緊張がかなり和らぎます。ポケットからの出し入れがほぼ消え、首から下げたスマホをサッと手に取って、使い終わったら手を離すだけ。この小さな変化が、こまめなルート確認や写真撮影をぐっと気楽にしてくれました。
もちろん、防水性やクイックリリースなど、専用アウトドアギアほど尖った機能はありません。ただ、日帰り登山や里山歩き、アルプスの一般ルートあたりまでなら、価格とのバランスを含めて「これで十分」と感じる場面が多いはずです。まずは1本試してみて、自分の山行スタイルに合わせた位置や付け方を探っていくと、スマホまわりの不安や面倒くささがかなり減り、「山の相棒」としてのスマホとの距離感が、いい意味で変わってくると思います。