冬の登山でスマホを快適操作。エレコムのタッチペンをシーン別にレビュー
冬の登山でスマホを操作するとき、「グローブを外すのが面倒」「指先がかじかんでうまく反応しない」と感じたことはありませんか。そんなとき、エレコムのタッチペンがあるだけで、写真撮影や地図アプリの操作がぐっと楽になります。
この記事では、実際の山行で使ってみた視点から、
- 日帰り低山
- 厳冬期アルプス・バックカントリー
- ソロ縦走・ULハイク
という3つのシーン別に、エレコムのタッチペンを登山で使うとどう感じるのかを率直にレビューしていきます。メリットだけでなく、あえて「いらないかも」と感じた場面にも触れながら、タッチペンを装備に入れるか迷っている方の判断材料になるようお伝えしていきます。
エレコムのタッチペンを使うメリット・デメリット
メリット
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写真撮影が楽になる
山頂や展望地で、グローブをしたままサッとスマホを出してサクッと撮れるので、シャッターチャンスを逃しにくくなります。 -
地図アプリの操作精度が上がる
低山でも分岐は多く、ピンポイントでのズームや現在地確認をストレスなく行えます。グローブ越しでも細かい操作がしやすくなります。 -
低コストで導入できる
「冬だけ使う小物」と割り切っても、1,000〜2,000円台なら導入ハードルは低めです。電池も不要で、壊れても買い替えやすい価格帯です。
デメリット
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行動時間が短いと必須ではない場面も多い
日帰りで行動時間が短い場合、「なくてもなんとかなる」と感じるシーンも少なくありません。 -
標高が低いと素手で操作してしまいがち
低山では行動中に手が温まり、途中で手袋を外して素手でスマホを操作してしまうこともあります。 -
荷物を極力減らしたい人には不要と感じやすい
ミニマリスト志向の方だと、「ペン1本でも荷物を増やしたくない」と感じる場合があります。
日帰り低山では、「冬でも写真をたくさん撮る人」「地図アプリをこまめに確認する人」ほど、エレコムのタッチペンのメリットを感じやすいといえます。
厳冬期アルプス・バックカントリーとの相性
グローブを外さないことが安全対策になる場面
厳冬期の高山やバックカントリーでは、グローブを外さないこと自体が重要な安全対策になります。エレコムのタッチペンがあると、次のような点で相性が良いと感じます。
- ルート確認のたびにグローブを外さずに済む
- 休憩中も指先を冷やさずにスマホ操作ができる
- 行動中に写真や動画を気兼ねなく撮れる
結果として、指先の冷えや凍傷リスクを抑えつつ、スマホの利便性を保ちやすくなります。
厳しい環境ならではの限界
一方で、厳冬期アルプスやバックカントリーのような過酷な環境では、次のような限界もあります。
- 風雪で画面が濡れやすく、ゴーストタッチが起こりやすい
- ペンやストラップがピッケル・ポール・無線機など他のギアと干渉しやすい
- 極寒域では、最終的にスマホ本体のバッテリーがボトルネックになる
タッチペンがあっても、スマホそのものを守る対策や、他装備との干渉を減らす工夫は必要です。
バックカントリーで快適に使うための工夫
バックカントリーでエレコムのタッチペンを生かすには、次のような「周辺の運用設計」をセットで考えることをおすすめします。
- 防水ケースやフリップカバーで画面を保護する
- スマホはインナー側のポケットに入れ、必要なときだけ外に出す
- ペンはショルダーハーネスなどの「邪魔にならない位置」に、短めのコードで固定する
こうした工夫がうまくハマると、「もうタッチペンなしには戻れない」と感じるほど、冬山でのスマホ操作の快適度が上がります。
ソロ縦走・ULハイクでの評価
ULハイカーに向いているポイント
UL(ウルトラライト)志向のソロ縦走では、「1gでも軽く、1アイテムでも減らしたい」と考える方が多いと思います。そのうえでエレコムのタッチペンを組み込む価値があるかを考えると、次のような点が挙げられます。
- 本体重量は10〜14g程度と非常に軽い
- ルート確認やログチェックをこまめに行うスタイルほど恩恵が大きい
- 電池不要で、壊れても安く買い替えられる気楽さがソロ向き
これらから、「電子地図メインで歩くULハイカー」にはかなり相性が良いアイテムといえます。
タッチペンが不要になりやすいスタイル
一方で、次のようなスタイルの方にとっては、タッチペンの出番はそれほど多くありません。
- ログはGPSウォッチ任せで、スマホはほとんど見ない
- 写真撮影もあまりせず、行動中のスマホ利用が最小限
- 紙地図+コンパスでのナビゲーションがメイン
このような場合、タッチペンは「持っていても困らないが、なくても特に問題はないアイテム」になりがちです。
まとめ:ペン1本の重さと快適さをどう天秤にかけるか
エレコムのタッチペンは、「どの山域・どんなスタイルでどれだけスマホを触るか」で評価が変わるギアだと感じました。
- 日帰り低山では、写真や地図アプリを頻繁に使う人ほど恩恵が大きい
- ログを時計任せにしている人や、そもそもスマホをあまり見ない人にとっては優先度は下がる
- 厳冬期アルプスやバックカントリーでは、グローブを外さずに済むことがそのまま安全面につながる
- 風雪下でのゴーストタッチや他装備との干渉など、ペン単体では解決しきれない課題もある
- ULハイク目線では「10g前後で冬の快適さがかなり変わるお守り的アイテム」という立ち位置
自分の山行スタイルとスマホの使用頻度を思い浮かべながら、ペン1本の重さと、得られる快適さ・安全性を天秤にかけてみると、導入するかどうか判断しやすいはずです。